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消えゆく「東京海上日動ビル」

丸の内にある東京海上日動ビル。

設計は、前川國男(1905~1986年)。ル・コルビュジエ、アントニン・レーモンドに師事した日本建築界の巨匠のひとり。東京都美術館、紀伊國屋ビルディング、国立西洋美術館などの設計でも有名です。

東京海上ビルの建設にあたっては、当時、社会を巻き込む景観論争が起こりました。かつて、建築基準法では、建物の高さは100尺(31m)までという規制がありましたが、段階的に規制が緩和され、東京海上ビルは、日本初の超高層ビル(高さ127m)として計画されていました。ところが、美観を損ねるのではないか、皇居を覗けるのではないか、という議論が巻き起こり、着工が遅れに遅れました。結局、高さを99mに変更し、建設されたという経緯があります。

今では、周りの高層ビルに囲まれてしまっている、その東京海上日動ビルも、今年の10月から解体工事が始まります。時代の移り変わりを感じます。新しいビルの竣工は、28年度の予定。設計は、イタリアの建築家・レンゾ・ピアノ+三菱地所。

 

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