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土地にお金をかける?建物にお金をかける?「家づくり資金の有効な使い方」

家づくり資金の有効な使い方


家づくりにかかる費用としては、おおまかに、①土地代 ②土地に関する整備費用(擁壁、造成、塀、給水引き込みなど) ③建築工事費となります。


お金の有効な使い方としては、③建築工事費>①土地代>②整備費用 と考えます。


理由としては、やはり、「住むのは、土地ではなく家」なので、耐震性、耐久性、断熱性、気密性など、家にお金をかけて、快適な暮らしをすることが良いと考えるからです。


土地にお金を掛けすぎて、建築費が残らず、安い仕様の家となってしまうのであれば、最初から建売住宅を購入する選択がよいと思います。


次に①土地代についてですが、これはのちのち資産として残っていくものなので、ある程度、費用がかかることは仕方のないことです。


相場より極端に安い物件は、やはり、資産として何かしら問題のある土地であるケースが多いものです。(避けた方が良い土地選びについては別の機会でご説明します。)


将来的に売ることは考えないにしても、万が一の時に、問題があって売れない土地を購入してしまっては、のちのち困るのでご注意ください。


ただし、土地の売り出し価格というのは、5~10%程度、値引きを想定して設定しているものなので、少しでも安く購入したいところです。


土地代で100万円減額することは交渉のひと声で成立するものですが、建築工事費で100万円減額するためには、食器洗い乾燥機をあきらめて、ウォシュレットをあきらめて、浴室暖房乾燥機をあきらめて、仕上げ材をグレードダウンする、それでも100万円いかないものです。(工務店で簡単に値引きしますよという会社は、元の見積もり金額に根拠がない会社なので、付き合わないことにしています。誠実な工務店は値引き交渉には応じないものです。)


最後に②の土地に関する整備費用(擁壁、造成など)です。


これについては、ゼロになることが理想です。


土地によっては、家を建てるために、これらの費用(擁壁や造成などの費用)を掛けなくては、家が建てられない土地というのが存在しますが、このお金は資産価値としても残らないし、快適性にも貢献してくれません。「費用対効果の悪いお金の使い方」になってしまいます。


このような土地は、買う人がそのお金を負担しなければならないので、買う人が損をしてしまいます。


従いまして、売れにくい土地となります。


土地の売り出し価格が低くても、実は、この整備費用にお金がかかると、結果的に割高な土地になります。


高低差があり、擁壁工事、造成工事にお金がかかる土地を避けた方が良いというのは、このような理由です。


また、擁壁、造成工事の費用というのは、ケースバイケースで、費用が全く読めないことがリスクにもつながります。300万円で済む場合もありますし、1500万円なんていうケースもあります。自己資金が十分ある場合は問題ないのですが、銀行ローンを組む場合は、費用が読めないというのは危険です。



上記の理由から、まずは、フラットな土地で擁壁など整備費用が掛からない土地をおすすめします。


そういう土地は、①の土地代そのものが高めだと思いますが、②の整備費用がかからなければ、資産価値としては高い土地を持つことができます。


逆に①の土地代は安いけれど、②の整備費用にお金がかかってしまう場合は、資産価値をして低い土地を持つことに加え、リスクも背負いこむことになってしまいます。



①+②の総額が同じであれば、②をできるだけ少なくすることが、後悔しない土地選びのコツとお考えください。


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