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みちのく旅行記 その3

〜今日はスタッフブログの日です〜


(前回のつづきです。)


女川へ来た目的、それは町の現状を見ることともうひとつ
特産品である海産物を食べる、お土産ものを買う。ということでした。
ということで町のはずれにある魚市場「マリンパル女川」へ。


この「マリンパル女川」も震災以前は港近くにあったそうですが、
いまは場所を移して営業しているそうです。
夜行バスに乗って来て早朝から動き回りとてもお腹が空いていた私は、、
とある商店のお母さんをつかまえ
「何か食べさせてほしい」とお願いするととれたてのさんまを焼いてくれました。


さんまはとても脂がのっていて、今まで食べた中で一番美味しいと思いました。
昆布の佃煮、いかの塩辛、わかめスープ、味噌入りのおにぎりは
お母さんや隣近所のお店の商品を使って出してくれたもの。
あとで聞いたところ、とくにここまでの食事サービスを提供しているお店では
なかったようなのですが、、
東京から来てお腹が空いているという訴えを聞いてごはんをつくってくれた
お店のお母さん。(これでお代は500円!)
食べつつ、お喋りしつつ、結局2時間近く居座ったあげく
これから駅に向かうと言うと「じゃあ送ってあげる」と言って
車にまで乗せていただいてしまいました。。



マリンパルのある国道からの海の眺め。
全然知らなかったのですが私がここを訪れた次の日はツール・ド・東北の
開催日でした。
この道をたくさんの参加者が駆け抜けて行ったのでしょう。


2時間の間、女川で商売をつづける中での悩み、子供に対しての思い、
地域に対しての思い、お母さんからいろいろとお話を聞きました。
被災地に暮らす方の問題ってこんなに複雑なのか。
でも、なんでしょう、このお母さんはじめ、市場で働く方々、
買い物に来た地元の人たち、すこしの間眺めていただけですが、
皆さん明るい。
「美味しいものばかりだからここへ嫁に来た子はみんな太っちゃうのよー」
なんて冗談を言いながら、
「再建中の女川駅坂茂さんの設計)など復興はどんどん進んでいく。
だけど問題はたくさんあって住民の感覚としては一体これからどうなるの?って。
でも、とにかく工事が進めばこの市場ももとの場所に戻れる。
私はそこでこの店やってるはずだから、また訪ねて来てねー!」と、
明るく見送ってくれました。


石巻方面へ向かうJR石巻線からの車窓。
左を見れば海

右を見れば山

美味しいものあり元気な人あり、、いいところだなあ。
ちょっとだけ女川に貢献しよう、、などと思って訪ねたこの場所に
逆に元気をもらってしまい、来れてよかったな、としみじみ思いながら
どっさりお土産を持って次の目的地に向かったのでした。


つづく。


yui


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