かねてから予定していた通り、来週からスタッフの人を雇うことにしました。
5月にオープンデスク生として3週間ほど、事務所で研修をしていた方です。
当分は、一人でマイペースで仕事をしていこうと思っていたので、
スタッフを採用することは全く考えていなかったのですが、
オープンデスク期間の3週間の間にいろいろと考えを巡らし、
9月から採用という結論を出すことにしていたのです。
理由としては、いろいろとあるのですが、
まずは、そのスタッフになるNさんの「住宅の設計を学びたい」という意欲に、
応えてあげたいなということ。
同時に、自分としても設計を行なう上で新しい刺激を受けることが
できるのではないかという期待。
また、将来的、たとえば5年後、10年後のことを考えると、
ある程度、事務所としての体制を整えていくことは
大事なのではないかと考えました。
設計事務所の経営には、「50代の壁」ということがしばしば言われます。
それまで順調に設計依頼を受けていた事務所でも、
50代になると、家を建てる30代40代の人との世代ギャップが生じて
急に仕事の依頼が減るという現象だそうです。
特に50代で細々と一人で仕事をしていると、
社会的な信用から依頼する人も少し躊躇したり、
建築家自身も知らず知らずのうちに、
新しい情報を得にくくなったり。
まぁ、本当に力のある建築家の方は、そんなこともないのでしょうが、
仕事が減り仕方なく下請けの仕事をせざるを得ないようになることが
どうやら悲しい現実のようです。
もちろん、スタッフを雇っていくことで全てが解決するわけでもなく、
事務所として必ずしもいい方向に向かうとは限らないわけですが、
まずは、事務所として、次のステップへ向かう覚悟を
決めたということです。
よりよい設計活動が出来るよう、
これまで以上に努力していきたいと思っています。