「巾木って何のためにあるの?」
巾木には、2つの大切な役割があります。
ひとつは、床と壁の隙間を隠すため。
床材や壁材など各部材は、一般的にピッタリ造らず、逃げ寸法(隙間)を取ります。
(逃げ寸法を取る理由は、部材の伸縮に対応するためです。)
この逃げ寸法、つまり隙間を隠すために、巾木が必要となります。
もう一つは、壁材を守るため。
掃除機などがぶつかり、壁の下端が凹んだり、汚れたりすることを防ぐ役割です。
巾木は、ホコリが溜まるから要らない、という方もいらっしゃいますが、このように、巾木は、大切な役割を担っているのです。
手間とお金を掛ければ、「入り巾木」という方法で、巾木を引っ込め、ホコリが溜まらないようにすることも出来ますが、基本は、出巾木(ではばき)が必要となることをまずはご理解ください。(個人的には、入り巾木にお金を使うより、他のことに予算を使うことをおすすめしています。)
また、普段、多くの人が気にしない巾木ですが、実は、巾木の寸法や材種によって空間の印象は変わるので、その選定はとても大事です。
ちなみに、アトリエ橙では、巾木の高さ40ミリ、厚さ8ミリ、材種は米ツガまたはタモの無垢材としています。