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学生の頃、旅をしていて、とても感動した空間があります。
それは建物ではなく、ニューヨークにある「ペイリーパーク」
という都市公園です。
設計は、ランドスケープアーキテクトのロバートザイオン。
超高層建築に囲まれたニューヨークの都市空間の中で、
わずか360㎡(40フィート×100フィート)のぽっかりとした空間。
伝説のポケットパークとも言われています。
細長い敷地の一番奥に滝をつくり、
ピンコロの舗装に17本の高木を植栽。
構成はとてもシンプルですが、
一歩、公園の中に足を踏み入れると、
流れ落ちる水音が周囲の騒音を見事にかき消し、
心地よい休息空間を提供してくれています。
樹木の間隔も絶妙ですし、
道路から数段上がる階段も効果的です。
実際に多くのニューヨーカーが、この公園を愛して利用しています。
当時、「設計の力」で感動を与えることができるんだと、
初めて実感したのを今でもよく覚えています。
何気ない空間が実は細部にまでわたって計算され尽くされ、
結果として心地よい空間が実現するという過程は、
住宅の設計においても共通する過程だと思っています。
公園設計と住宅設計、分野は異なりますが、
ペイリーパークのようなシンプルで機能的でかつ美しい空間を
住宅の中で実現していきたいと考え、日々設計しております。
でも、まだまだかな。(笑)