土地探しからご相談を頂いた「向原の家2」。お子さんが通う小学校の学区内という条件があったので、なかなか候補地が少ない中での土地探しでしたが、建て主さんご夫妻の情報収集能力が素晴らしく、条件の良い区画分譲地(敷地面積22坪)が見つかりました。
設計上の課題は、限られた面積の中で、家族5人(ご夫婦+男の子3人)が快適に暮らす面積を確保すること。なかなかの難題でしたが、初期段階でヒアリングを重ね、建て主さんご家族と一緒にこだわるところと、割り切るところを見つけていき、1階に個室3部屋とトイレ、2階にLDKと洗面所・浴室、ロフトという構成が決まりました。
ただ、面積や部屋数を確保することだけに注力すると、ゆとりのない窮屈な暮らしになってしまいます。大切なことは、平面ではなく断面で変化をつけ、抜けを作ることです。
今回は、リビングを二段小上がり+半吹抜け・勾配天井にしています。
右側の小上がりは、低い腰壁(背もたれ壁)で仕切られたリビング。上部は覗き穴付きのロフト。左側の小上がりはピアノスペース。写真手前にダイニングテーブル、キッチンとなっています。
多くの居場所、多くの視点場を空間の中に作ることが、居心地の良さに繋がるのではないかと思っています。