前回は、珪藻土建材に含まれる「固化材」のお話しでしたが、
今回は、珪藻土そのもの、しかも「珪藻土が発ガン物質!?」という
ちょっと気になる話題です。
そもそも、私が珪藻土建材に疑問を持ったきっかけは、
珪藻土って、もともと土の色をしているはずなのに、
どうして白い珪藻土建材が存在しているのか?ということでした。
黄色や赤茶などの色は色粉を混ぜれば可能だけれども、
土の色を白くするのはどうやっているのだろう?
ちょっと調べると、答えはすぐに見つかりました。
一般的には、1000℃以上の高温で珪藻土を焼成させて
いるということでした。
しかし、さらに調べると気になることが出てきました。
1000℃以上の高温で焼成した珪藻土は、
多孔質の穴がふさがってしまい、珪藻土の持つ調湿性が
失われてしまうということがわかりました。
調湿性が失われてしまっては、健康素材とはいえません。
さらに、「1200℃以上で焼成した珪藻土は、
非結晶シリカから、ほとんどクリストバライトに変化している。」
という研究結果を目にしました。
クリストバライトとは、発ガン性のある結晶性シリカのことです。
因みに国際がん研究機関(IARC)による発ガン性の分類によれば
・結晶質シリカ = 発ガン性 分類1
(人に対して発ガン性を示す アスベスト、ホルムアルデヒドなどと同等)
・非結晶質シリカ = 発ガン性 分類3
(人に対する発がん性について分類できない ポリエチレン、お茶などと同等)
となります。
健康素材だと思っていた珪藻土建材が、発ガン物質の可能性があるなんて、
ちょっと驚きです。
珪藻土建材が高温焼成された建材であるかどうかをチェックする必要はありそうです。
(ただし、アスベストのように浮遊する可能性は極めて低いので、その危険性を
アスベストと同様に考える必要はないと考えています。)
次回は、これまでの話しを総括して、
珪藻土建材の選び方について、お話しする予定です。