今回は、珪藻土建材に使われる「固化材」のお話しです。
現在、出回っている珪藻土建材の「固化材」には、
漆喰やセメント、合成樹脂など様々な材料が使用されています。
漆喰やセメントの場合には、珪藻土の持つ吸放湿性を損なうことは
ほとんどありません。
しかし、合成樹脂が使われている場合は、問題があります。
合成樹脂エマルジョン(化学のり)は、
珪藻土の小さな穴をふさいでしまうので、
珪藻土の持つ吸放湿性はほとんど失われてしまいます。
建材として製造するためには、合成樹脂エマルジョンで、
表面をガチガチに固めてしまうのが、製造する側から言えば楽なのですが、
実際には、吸放湿性のない「珪藻土っぽい壁材」になってしまうのです。
また、合成樹脂の場合、経年変化による劣化の問題も心配です。
劣化した合成樹脂は、空気中に飛散する恐れがあります。
まだまだ、合成樹脂を使用した「珪藻土建材」は多く出回っているのですが、
最近では、食品のりを使用した建材や、粘土の凝結力を利用した建材などが
発売され始めました。
珪藻土建材を選定するにあたっては、まず、
「固化材」に何を使用しているのか、
その「固化材」の安全性は大丈夫なのかを
カタログやHP等で調べることが大切です。
公表していないメーカーの「珪藻土建材」は、
「珪藻土っぽい壁材」の可能性が高いので避けるのが無難だと考えます。
次回は、珪藻土が発ガン物質!?というお話しです。
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