その1は、こちら。
【奥山】
最初のプラン提案についてですが、うちの事務所では少しお時間をいただいて、初回のプレゼンまでの間に2度3度お会いしてヒアリングを重ねます。
時間がかかるなと思われたと思いますが、いかがでしたでしょうか?
【依頼主Tさん】
私はそうは思いませんでしたよ。
住宅調書(要望アンケート)もお出ししましたが、自宅に来ていただいて今の暮らしぶりや持ち物などを実際に見ていただきましたよね。
そういうあらゆるものを見ていただいて初めてプランがでてくるものなんだと理解していましたから、ちょうど良いくらいでした。とても期待していて妻とも楽しみにしていましたので、すぐに出てきたら、逆に不安に思ったかも知れません。
1ヶ月かかったのは、それくらいじっくり我々のことを考えていただいて、理想のかたちをつくりだしてくださったのだと思うので。
【奥山】
実際にプレゼンをご覧になって、いかがでしたか?
【依頼主Tさん】
初めてプランを見せていただいたときは、あ、ここまで変わるんだ、と思いました。
うまくスペースを使っていただいていたり、さすが設計士さんだと思いました。
ただ、そのあと一週間くらい、図面を見続けて…「これはただの設計図ではない!」ということに気付きました。奥山さんが考えてくださった「私たちのこれからの暮らしのイメージ」というのをとても感じました。
この家で暮らすことで、私たちの後半の人生が本当に劇的に変わるんだな、すごいな、と…。
今回のリフォーム計画がなかったら、今までどおりの暮らしと変わらなかったんだと思うんです。
潜在的なことも含めていろいろとヒアリングしていただきましたが、その結果たとえばおうちカフェの提案をしていただいたりだとか…。
「ただの設計でなく、人の人生を変えちゃうような、豊かな暮らしの提案っていうのをしていただいたんだな」という感じです。
大げさなんですが、おそらく人生の折り返し地点を過ぎたいま、人生を一度リセットして、暮らし方をガラっと変えようかと思いました。いまが過去を清算するときなんじゃないかと思うんです。
これから後半の人生、自分たち主体で新しい暮らしを楽しみたいと。
「本当に必要なものはなにか」ということがこの設計で私達にも分かったんですよね。
今回のこのリフォームをきっかけに人生観が変わりそうな気がしています。