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学生の時の感動

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憧れの建築学科に入学した頃、
4年生や院生が出入りする研究室に紛れ込み、
建築雑誌を片っ端から読んでいました。


その時に、衝撃を受けた一枚の建築写真があります。
文京区音羽の高台に立つ「スカイハウス」です。
スカイハウスは、建築家・菊竹清訓氏の自邸でした。


雄大な富士山をバックにそびえたつスカイハウスの写真を
見た時の感動は今でも忘れられません。
建築とは、こういう表現ができるのだという感動でした。



あれから、25年。
昨日は、菊竹清訓氏を偲ぶイベント
菊竹清訓を観る、語る@江戸博」に参加してきました。



遠藤勝勧さん、長谷川逸子さん、仙田満さん、内藤廣さんという
そうそうたるOBの方たちも、パネラーとして参加するという
豪華なイベントでした。


生前のエピソードもいろいろと語ってくださりました。


内藤さん
「ある日の朝10時ころ、菊竹さんに、
 『これから出掛けてきて、午後1時ころに帰ってくるから、
  それまでに30案、つくっておいて下さい。』
 と言われました。(笑)」


仙田さん
「市議会で黒板にスケッチを書いてプレゼンし、
 議員さんたちの賛同を得たことがありました。」


長谷川さん
「大学2年でアルバイトに呼ばれ、
 『プロジェクトの秘密が漏れるから、
  これから1ヶ月、大学に行ってはいけません。』
 と言われました。(笑)」


遠藤さん
「実測と原寸スケッチの大切さを教わりました。
 高田馬場の駅前広場の地面に、木の棒で、
 ひとつの建物の原寸図面をみんなで書いたことがあります。」


他にも、伊藤豊雄さんら、多くの建築家を輩出した菊竹スクール。


会の最後に、
「偉大な才能に若いうちに触れられた経験が何より貴重で幸せなことでした。
 そして、同じやり方では、とても敵わないと思いました。」
という内藤さんの言葉が、とても印象に残る一日となりました。