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子育て住宅の極意 その3

【子育て世代のための子育て住宅】


建築家自らの専業主夫体験・育児体験を生かした
住宅設計のポイントをいくつかご紹介していきます。


その1は、こちら。
その2は、こちら。


その3 「リビングダイニングにワークスペースをつくる」


子供が、自分の部屋の勉強机で勉強するようになるのは、
小学校高学年、あるいは中学生くらいになってからでは
ないでしょうか?


それまでは、親がいるリビングダイニングで
勉強やお絵かきをすることが多いものです。
たとえ、自分の部屋に勉強机があったとしても、
たいていは、机の上に、モノが山積み状態。(笑)



リビングダイニングに、もし、スペースの余裕があれば、
家族みんなが使えるワークスペースを設けてはいかがでしょうか?


上の写真事例では、左奥にワークスペースを設けています。
対面キッチンの向かい側になるので、
お母さんが夕食の仕度や洗い物をしながら、
様子を見たり、質問に答えたりできる位置関係です。


夕方の慌しい時間帯に、子供から、
勉強に限らず、いちいち質問を受けると、
なかなか余裕のある対応ができず、
雑な対応をしてしまいがちですが、
配膳カウンター越しの会話であれば、
少しは対応も楽になるのではないでしょうか?


子供にとっても、特に小さい頃は、
部屋に籠もって勉強をしたり、絵を描いたりするよりも、
親のいるところで、親に見ていてもらいたいものです。


子育て住宅では、忙しい合間にも、
「子供と親が時間と空間を共有しやすいこと」が
大切と考えています。



ワークペースと言っても、
造作はごく簡単なものです。
集成材のカウンター一枚と、
上下に固定の本棚を造作します。


コストに余裕があれば、扉を付けるのもよいのですが、
そうでない場合は、
無印良品などで売っているA4ファイルボックス
利用すると便利です。


本棚は、あらかじめ、A4ファイルボックス
取り出しやすい寸法(高さ340ミリ)で造っておくと、
安上がりに、整理しやすく美しい本棚が出来ます。


また、造作本棚は、壁に固定して造るので、
地震の時にも、転倒の恐れがなく、
子供にとって、安心です。



子供が中学生くらいになって、自分の部屋で、
勉強するころになれば、今度は、その場所を
親の書斎として利用することが出来ます。
その頃には、子供も少しづつ、親の手を離れるので、
親も少しづつ、趣味や仕事の時間を増やすことが出来るものです。


このように、リビングダイニングのワークスペースは、
親にとっても、子供にとっても、使い勝手のいい場所となるのです。


つづく。


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