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構造の二重チェックをしています。

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依頼していた構造計算書が提出されてきましたので、
こちらで書いた図面と整合性をチェックしています。


法的には、木造2階建て住宅の場合、
建築士が「軸組計算」を行なえばよく、
「構造計算」は必要がないのですが、
最近は、自分自身で「軸組計算」を行なった上で、
裏づけを取る目的で、「構造計算」を依頼しています。
つまり二重チェックを行なっています。


いつも問題がなく、すんなりと裏づけを取ることができます。
むしろ、梁せい(梁の高さ)などは、
「構造計算によると、こんなに小さくて済んでしまうんだ。」
と驚いてしまいます。


例えば、ある梁せい(梁の高さ)が、こちらが想定していた寸法は、
240であるのに対し、コンピューターの計算結果は180でOK
なんていうことが、かなり頻繁にあります。


しかし、計算結果どおりに180で図面を書き、
現場へ入ると、大工さんから、
「こんな細い梁、危ねぇよぉ?」
なんて言われたりします。
(言われたことないですけど。)



木造住宅の場合、コンピューターよりも、
安全率をみた大工さんの長年の経験や勘の方が安全だと感じています。


ですから、計算結果は、あくまでも、
こちらの構造図の裏づけを取るという目的で利用しています。


木造2階建て住宅の場合、
自分で構造の検討をしないで、全て構造計算に丸投げというのは、
実は、ちょっと怖いのではないかと思っていますので、
うちの設計事務所では、構造図を書き、軸組計算をして、
自ら構造をコントロールした後、
構造計算を依頼するという手順を取っています。


そして、実際に建つ住宅は、
計算結果以上の強度を持つ住宅をつくるようにしています。


首都直下型地震が想定されている昨今、
住宅の構造は、無理な形状で遊ばず、
より合理的で安全性の高い住宅をお薦めします。