「川崎の家」見積チェック。
予算ピッタリの見積金額なので気持ちがいい。
事務所開設当初は、毎回、見積金額が予算オーバーで、
減額項目を探すのにひと苦労。
クライアントと何かをあきらめていく作業は、
何とも重苦しい雰囲気。
何とか減額項目が決まった後は、
膨大な図面修正作業。
しかも限られた時間で修正をしなければならないので、
図面上のミスが発生しやすいもの。
そして、現場は混乱という悪循環。
減額しきれず、工務店に無理な出精値引きをお願いすると、
それはまた現場に悪影響。
見積書がいい加減な工務店ほど、出精値引きに応じてくれる
ものなのですが、現場に入ると、監督はその値引き分を
何とか取り戻そうという意思が働き、
「いい建物をつくる」というよりも、
「損をしない建物をつくる」という力学で現場が進んでいきます。
結果として、クライアントが損をしてしまうのです。
やはり、設計者にはコスト管理能力が大切です。