六本木の街は早くもクリスマスモード。
今日は、ギャラ間で行なわれている「安藤忠雄の建築展」へ。
「住吉の長屋」の原寸模型が展示されています。
「住吉の長屋」は安藤さんの実質的なデビュー作で原点でもあります。
69年に事務所を独立して、「住吉の長屋」は76年。実に7年後。
私が大学一年の時、一番最初にトレース課題として
出された建築が、「住吉の長屋」でした。
小学生の頃から新聞チラシの建売住宅の間取図を赤ペンで修正しながら、
いつしか合理的な間取りがよいものと信じ込んでいた私にとって、
狭小住宅なのに中庭がぽっかり空いた「住吉の長屋」は、
大変、衝撃的な建築でした。
そして、「これが建築の設計なんだ!」と建築にのめり込んで行ったものです。
そういう意味では、私にとっても、
「住吉の長屋」が「原点」なのです。
模型とは言え、「住吉の長屋」の原寸体験を出来て、
今日は感動しました。
また、展示されている手書きの青焼き図面からも、
建築に対する思いがひしひしと伝わってきました。
CADは便利ですけど、やはり手書きの良さはありますね。
なんて思っていたら、その後、参加した伊礼さんの学校で、
泉さんも、手書き図面の良さを話されていました。
他に今日、印象に残った泉さんの言葉。
「カタログからどれだけ僕らが自由になれるか」
「自分のスタイルを早く確立することが大事」
「社会との関係の中で『個性』がつくりあげられていく」
そして、
「30歳で独立したものの仕事がなく、
奥さんがピアノの先生だったから生活できた。
暇をつぶすために300円もらって打ち放しに行っていた。
40歳になるまでほとんどお金がなかった。」
共感。(笑)