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ここ数年、住宅業界では、健康ブームとともに、
「珪藻土建材」が大流行です。私も大好きです。
しかし、その選定には慎重な検討が必要な「建材」なのです。
このブログでは何回かにわたって、
「珪藻土建材」を取り上げて行きたいと思っています。
そもそも、「珪藻土」とは何でしょうか?
「珪藻土」とは、太古の植物プランクトンの遺骸が海底や湖底に
永年にわたって堆積してできた土のことです。
小さな粒子の表面に無数の孔があいているため、
調湿性や断熱性、遮音性、脱臭性などに大変、優れている材料です。
近年、人気があるのは、特にこの「調湿性」に優れているという点です。
室内の湿気やにおいを吸着してくれるので、快適に過ごせるとされています。
また、もともと土なので、家を取り壊した後も土に戻り、
地球にも優しいとされている建材です。
しかし、まず最初に考えてみる必要があるのは、
「珪藻土」と「珪藻土建材」は違うものであるということです。
「珪藻土」は「土」なので、自ら固まる性質はありません。
そこで建材として使うためには、固めるための材料、つまり「固化材」を
使用する必要があります。
「固化材」を使用することで、「珪藻土」は「珪藻土建材」となると同時に、
「固化材」の種類によっては、「珪藻土」の持つ特性を失なうことがあるのです。
「珪藻土建材」のカタログを良く見ると、「珪藻土建材」の説明ではなく、
「珪藻土」のよいところを列挙しているケースがよく見受けられます。
ちょっとしたカラクリですね。見極めが大切です。
次回は、珪藻土建材に使われる「固化材」の話をしたいと思います。